阪神は17日、大阪市内のホテルでドラフト3位指名の東農大・陽川尚将内野手(22=金光大阪)と入団交渉を行い、契約金5500万円、年俸840万円(推定)で合意した。背番号は未定。目標を「球界を代表するバッター」と掲げ、自慢の勝負強さを磨き上げる。

 陽川は「ホームランよりも打率を残したい」と理想の選手像を語っていた。幼い時から根っからの虎党だった陽川は、元阪神の今岡誠に憧れ、下敷きを持っていた。03年は首位打者、05年には打点王に輝き、リーグ優勝に貢献。勝負強さを発揮した背番号7に、将来の自分の理想を重ねた。

 陽川自身も大学4年の春に東都大学2部リーグで、打率4割5分をマークし首位打者に輝いた。大正大との2部・3部入れ替え戦でも、2戦連続決勝打を放つなどここ一番で4番の力を発揮してきた。対戦したい相手に広島エース前田健を挙げた。今季、阪神が4敗し苦しんだ右腕だ。「レベルの高い投手と対戦すると燃える」。虎党を熱くする男になる。【宮崎えり子】

 阪神中尾スカウト

 勝負強さを持っている。あとは体が強い。今秋のリーグ戦(国士舘大戦第2戦)で左肩脱臼を治して出場し続けたあの試合を見て、プロでも大丈夫だと思った。3位で推した理由。

 ◆陽川尚将(ようかわ・なおまさ)1991年(平3)7月17日、大阪市生まれ。金光大阪では1年夏に背番号15でベンチ入り。2年春から正遊撃手。1年夏、3年春に甲子園出場。巨人から育成3位指名を受けるが断り進学。東農大で東都2部リーグ通算109安打、23本塁打。179センチ、86キロ。右投げ右打ち。