西武からFA宣言した片岡治大(やすゆき)内野手(30)が1日、巨人に入団する意思を伝えた。午前10時20分ごろ、原沢敦球団代表兼GMの携帯に電話。「お世話になります。よろしくお願いします」と短い言葉に思いを込めた。原沢GMからは「決断してくれてありがとう。これから先は来年のリーグ優勝に向けて突っ走ろうぜ」と言葉をかけられた。

 2年3億円(推定)の条件と背番号8の提示。正二塁手としての期待を感じたことが、片岡を動かした。「小さい頃ファンだったし、本当にいい評価をしていただいた。後悔しない選択をしたかったので、これが一番かな、と思った」。すでに西武、楽天、オリックスには交渉を終了する連絡を入れており、野球少年だった頃の夢を貫く形で巨人に飛び込む。

 原辰徳監督(55)からも決断を喜ばれた。片岡が8番をつけることについて「彼には非常に似合うと思いますし、私以上にファンから熱い声援をもらえる選手だと思います」と期待のこもった言葉をもらった。さらに「彼がいいコンディションで戦うならば、いろんな可能性を秘めている」と実力を高く評価された。

 この日、横浜市内で取材に応じた片岡は、自らの新しい船出について「どこに行っても不安はある。本当に勝負していかないといけない。厳しい環境になると思うけど、今、勝負しないと後悔すると思った。いい方向に向かうよう頑張っていきます」と決意を語った。