日本ハム吉川光夫投手(25)が来季、初の開幕投手に内定していることが4日、分かった。この日、札幌市内の球団事務所で現状維持、年俸7000万円(推定)で契約を更改。今季は両リーグワースト15敗と不振にあえいだが、栗山監督ら首脳陣は次世代のエースの最有力候補と期待。来年3月28日オリックス戦での本拠地での開幕、札幌ドームでの先発を託されることになりそうだ。

 大役への自覚は十分だった。いつもは謙虚だが、珍しく意欲をオープンにした。「そこ(開幕投手)を狙っていくポジションにいる。しっかり準備をしていきたい」。リーグ制覇した昨季はパMVPを獲得するなど飛躍の1年だったが一転、不本意な個人成績の1年に終わった。失意のオフを過ごしているが、使命感十分に照準を、しっかりと合わせていた。

 春季キャンプ、オープン戦などを支障なく消化すれば、記念すべきマウンドを手にする。年明けには恒例の沖縄・宮古島で中島らと自主トレを敢行。逆襲の8年目への下地をつくるつもり。今季は自身最多26試合に登板しながらも7勝止まり。チームの最下位低迷は「僕の責任」と受け止めている。開幕ダッシュを誘発するスタートを演出するために、吉川が全身全霊で突き進んでいく。