「超一流トレ」で足攻完成!

 阪神西岡剛内野手(29)が21日、自主トレ先の米ハワイに向けて関西空港から出国した。日本ハム中田と合同トレを行い、現地では、かつて巨人清原の個人トレーナーを務めたケビン山崎氏(57)の指導も受け、肉体強化に励む。年明けから昨季1、2番を組んだ大和と合同自主トレも行った西岡は、南国で機動力アップの総仕上げに入る。

 名コンビの完成に向けて西岡が機上の人になった。向かった先は常夏のハワイだ。バカンス気分など、まるでない。2月のキャンプインまで秒読みの段階なのだ。出国前、関西空港でも引き締まった表情で言う。

 西岡

 正月に、年を越して、もうスイッチは入っています。ここでもう1回、追い込んでキャンプに入ろうと思う。動きやすく、汗もかきやすい。最後の仕上げ段階に入りたい。

 7日から大阪・吹田市内で大和らと練習し、今回は場所を移してキャンプ直前まで「総仕上げトレーニング」を行う。球界では南国→国内→キャンプが一般的な流れだが、あえて逆行。現地では日本ハム中田の個人トレーナーを務めるケビン山崎氏の指導も受け、下半身強化。かつて清原和博氏(日刊スポーツ評論家)や大相撲・千代大海らトップアスリートの肉体強化をサポートした名トレーナーのメニューに取り組む。

 西岡

 (取り組むのは)すべてです。技術的なこともそう。走ることが多いでしょうね。(ケビン山崎氏から)取り入れるところは取り入れて。重点的というわけではないですけどね。

 ランニングやダッシュ中心のメニューで極限まで追い込むのは、望むところだろう。昨季は左膝を負傷して自慢の快足も鳴りをひそめた。今年こそ-の思いは強い。だからこそ、昨季1、2番コンビを組んだ大和を大阪自主トレに誘った。機動力で敵をかき乱す。その意思は固く、ハワイでのハードトレーニングは格好の「足固め」になるだろう。

 西岡

 お互いにね、大和もそうだけど、僕ももっと走塁面でね。無死一塁で送りバントが、かなり多かった。僕ももうちょっと足のことで安心感を首脳陣の方に与えられたら、盗塁も増えるだろうし、エンドランの形も増えてくる。僕ら次第。クリーンアップで一、三塁や二、三塁の状況を作りたい。点も入りやすい。

 昨季、チーム総得点(531得点)はリーグ5位だった。破壊力を増し、脅威を与えるためにも大和との「あうんの呼吸」は大きな武器になる。西岡は言う。「(大阪では)お互いの考え方を話し合って、同じ方向性を向く、いい自主トレだった」。2人の心を通わせ、ここから、自身は全力疾走できる肉体を追い求める。「この2年間は僕にとって大切。今年は(契約)最終年。結果を出していきたい」。阪神2年目の準備に抜かりはない。力強い歩みで、05年以降、遠ざかる頂点に挑む。【酒井俊作】