能見2世が大器の片りんをみせた。阪神ドラフト1位岩貞祐太投手(22=横浜商大)が28日、兵庫・西宮市内の鳴尾浜で初めてブルペン入り。立ち投げで20球投げた。出遅れたため安芸キャンプスタートが決まったドラ1位左腕だが、安芸で実戦登板せず、沖縄組に合流する特別調整プランも浮上した。

 初ブルペンは散らばった球が象徴するように少し力が入っていた。無理もない。予定よりも11日遅れの初投げだ。だが、ゆったりと大きく振りかぶっての20球で、周囲の視線をクギ付けにした。キレのある直球に、カーブを7球織り交ぜた。「思ったより腕もきれいに振れました」。安堵(あんど)の言葉が漏れた。16日に発熱し、寮で6日間の静養を余儀なくされた。18日に予定していたブルペン入りはこの日までずれ込んだ。安芸キャンプスタートとなってしまったルーキー左腕が、ようやくスタートを切った。

 ブルペンの外からのぞくように見ていた掛布DCは、真っ先に「能見に似ている」とこぼした。さらに「立ち投げだけど、いい回転のボールを投げていたな。出遅れたというけど、かえって遅れたことで、もう一度やり直す。彼にとっていい機会になるんじゃないかな」とも。平田2軍監督も「テンポもいいだろうし、球のキレもいい」。こちらも能見そっくりの岩貞に目を細めるばかりだ。

 特別調整プランも浮上した。「しっかり投げられるようになれば、(沖縄に)呼ばれる可能性もあるだろう。安芸で投げる予定はされていない」と平田2軍監督。2月11日には春野で、西武との練習試合が行われる予定。若手投手が登板するとみられるが、岩貞は実戦登板可能となった段階で、安芸調整を続けるのではなく、沖縄移動するケースもあるという。即戦力の期待が表れている。

 「体もできてきている」(岩貞)。確かに出遅れはしたが、まだまだ挽回可能な位置にいる。岩貞が、沖縄・宜野座での先発ローテサバイバルに参戦する。【宮崎えり子】