ロッテの石垣島キャンプは“おもてなし”を強化する。キャンプインを翌日に控えた1月31日、全体ミーティングを開いた伊東勤監督(51)が選手たちに伝えたのは、ファンサービスの徹底だった。「メニューをこなすのは大変だけど、手の空いてる人は、積極的に写真でもサインでもやってくれ」と、ファンの“おもてなし”に力を入れることを要望した。

 まず監督自ら示した。この日、キャンプの施設を視察。1、2軍合同となったために仮設のブルペンが増設されていたが、それによって元のブルペンが見えにくくなっていた。伊東監督はそれを指摘。「巨人のブルペンみたいに観客席をつくったりはできないか?」などと球団を通じて石垣市にかけあった。すべてはファンの目線に立った提案だった。

 監督の指令に選手たちもやる気だ。新人の井上晴哉内野手(24=日本生命)は「G・Gさんから組むか?

 って言われて、ハイって即答しました。相撲を取りたいと思います。ファンサービスはやっていくことで、自分も乗っていける。大事だと思う」と、G・G・佐藤との相撲対決をすることまで口にした。ファンを楽しませる。今年のロッテはその原点に戻って取り組む。【竹内智信】