阪神西岡剛内野手(29)が7日、体調不良で宜野座キャンプに不参加、読谷村内の宿舎で静養した。チームドクターの診断でインフルエンザ反応は出なかった一方、鶴岡一成捕手(36)はA型インフルエンザと診断されたと発表した。5日夜に体調不良を訴え、6日に沖縄・読谷村内の病院で受診。インフルエンザでの離脱者は鳥谷、藤井に続いて3人目。西岡を含めて離脱者は4人となり、実戦にも影響してくる状況となった。

 クールが変わり、また離脱者が出た。移籍後初の特守が予定されて注目された西岡は、球場に現れなかった。体調不良を訴えて、宿舎で静養。さらにメニュー表には、A型インフルエンザと診断された鶴岡の名前がなかった。

 5日にインフルエンザ感染が発表された鳥谷、藤井とともに、主力として期待される4人がダウン。沖縄・宜野座キャンプの野手は、17人となった。西岡のインフルエンザ反応は陰性ではあるが、和田監督は「西岡は様子を見て。(鶴岡は鳥谷が離脱した)その日のうちに出ているから…それ以降、出さないように。それしか言えないな」と困惑気味だった。

 9日にはシート打撃、11日には今季初実戦となる日本ハムとの練習試合(宜野座)が行われる。開幕まで日があるのは幸いだが、この日の挟殺プレー練習では捕手3人、二塁に上本、遊撃は西田しかいなかった。実戦で若手を見極めようにも、紅白戦を実施するにはギリギリに近い人数。感染者がこれ以上増えれば、安芸組を呼び寄せる必要が出てくるかもしれない。

 南国ではインフルエンザが猛威を振るっている。沖縄県健康増進課によれば、1月第5週(27日~2月2日)の定点報告数は全国平均の約2倍で過去5年最多。1月10日に注意報、同22日には警報が発令されたが、県内でキャンプをする他球団でも感染者が相次いでいる。

 球団も万策を取っている。常川達三球団本部医療担当は「新たに空気清浄器を選手が集まるところに置きました。これ以上まん延しないよう、なるべく人混みには入らないように言っております」と説明。選手は事前に予防接種を済ませている。うがいと手洗いも励行してきたが、あらためて注意を喚起した。最大限の防止策をも乗り越え、脅威の敵が襲ってくる。キャンプの仕上がりにも影響は免れない。

 ◆今春キャンプの各球団離脱事情

 インフルエンザでは巨人岡崎2軍監督がキャンプ初日に発症し、5日まで自室で静養。中日堂上直、高橋聡もインフルエンザA型に感染。ソフトバンク江川、福田も倒れ、練習から離脱した。他には巨人柴田が2日に虫垂炎となり救急車で搬送。手術を受け5日間入院した。