<西武1-7楽天>◇30日◇西武ドーム

 西武が歴史的な3連敗を喫してしまった。伊原春樹監督(65)は「長いシーズンで5連敗もあれば10連敗もあるかもしれない。開幕から早めに連敗が出たことはいいんじゃないですか」とあえて明るく振る舞った。

 西武がクラウンライターから買収した1年目の1979年に開幕12連敗して以来の3連敗となった。指揮官が「ちょっと歯車がかみ合っていない」と話すように、3試合で4得点、14失点と攻守に精彩を欠いた。

 この日も、ちぐはぐさが目立った。守備では1、2回に木村、鬼崎の失策が絡み序盤から3点を献上。3戦連続で先制点を奪われた。攻撃でも3回まで毎回、得点圏に走者を進めるも、あと1本が出ずに反撃ムードは終息。2度の好機で凡退した3番秋山は「追い上げようとしているときに水を差すような打席になってしまった」と猛省。3回終了時に交代を告げられた。

 開幕前の誤算もボディーブローのように効いている。復帰を見込んでいた中村が間に合わず、主砲なき戦いを強いられている。伊原監督は「3番、5番を今のところ打てる人がいない」と頭を悩ませた。ただ、代役4番の浅村に1号が出たことは光明。「4番に1発が出たので、明後日からやってくれるでしょう」と努めて前向きに話した。

 出だしでつまずいたがまだ141試合もある。35年前の悪夢を現役選手として経験している伊原監督は「12連敗はしないから。あの時とは投手陣のレベルが違う」と笑い飛ばした。【為田聡史】