<日本ハム1-3ロッテ>◇26日◇札幌ドーム

 ロウソクではなく、Eのランプが何度もともった。節目で喫した黒星を、日本ハム栗山英樹監督(53)は反すうした。「何とかしなきゃいけない」。就任3度目の誕生日。初めて、悔しさに満ちていた。

 接戦の終盤に、ミスが連鎖した。同点の8回無死一、三塁。中間守備を取る二塁・西川が、正面に飛んだ打球をファンブルし、無死満塁へとピンチを拡大させた。さらに続く遊ゴロで「遊-捕-一」の併殺を狙った大野が、一塁へ悪送球。今季ワーストとなる、1試合4つ目の失策。期待をかける秘蔵っ子たちが、痛恨のミスで勝利を自分たちから手放した。

 原因を探せば、いつも最後は自分に行き着く。年齢をひとつ重ねても、スタンスは変わらない。「何とかしようというときに、そう(ミスが多く)なってしまうことがある。(選手は)もっと力があるはず。躍動できるように、喜々としてプレーさせてあげられるようにしなければ…」。個々の能力を信じ、勝利につなげられない自分を責めた。

 ロッテには5戦全敗となり、借金も今季ワーストの3。5位に転落した。「交流戦途中までに落ち着けば、安定する。(悪い部分が)先に出ていると、言い聞かせている」。痛恨の1敗も、浮上のきっかけにできれば、秋には立派なプレゼントだったと思える。【本間翼】