楽天が、昨季まで巨人に在籍したジョン・ボウカー外野手(30)を獲得することが27日、分かった。大筋で合意しており、メディカルチェックに問題がなければ、契約締結の見通しだ。同外野手は、今季はメキシコリーグのカンペチェ・パイレーツでプレーしているが、球団は日本球界での経験を評価。シーズン途中での獲得に踏み切る。

 開幕から1カ月で、補強に乗り出す必要があった。今季開幕前には、メジャー通算150本塁打のユーキリスを獲得。昨季チームトップの28本塁打を放ったマギー(現マーリンズ)の後釜として期待された。しかし、左足の状態が万全でなく、この日、出場選手登録を抹消された。成績も、21試合で打率2割1分5厘、1本塁打にとどまっている。もう1人の大砲であるジョーンズは、今季ここまで6本塁打も、打率は1割台と極度の不振に陥っている。長打が打てる戦力の補強が急務となっている。

 ボウカーは、巨人1年目の12年は69試合で3本塁打だったが、2年目の昨季は105試合で14本塁打と増産した。楽天では、クリーンアップとして期待される。守備も、外野に加え一塁も可能。来日予定は未定だが、一塁を守るユーキリスのけがが長引くケースは、代役を務めることもできる。

 ◆ジョン・ボウカー

 1983年7月8日、米カリフォルニア州生まれ。カリフォルニア州立大ロングビーチ校から04年ドラフト3巡目でジャイアンツ入団。パイレーツ-フィリーズを経て12年巨人入り。12年は公式戦3本塁打も日本シリーズで優秀選手となり残留。13年は14本塁打も自由契約に。今季はメキシコリーグ所属。日本通算174試合、打率2割3分5厘、17本塁打、56打点。188センチ、86キロ。左投げ左打ち。