<日本ハム5-4オリックス>◇4日◇札幌ドーム

 日本ハムのキャプテン大引啓次内野手(29)が2本の適時打を含む3安打2打点と爆発した。下半身の張りで3試合欠場後の復帰初戦で27試合ぶり猛打賞と打線をけん引した。

 リーグトップの得点圏打率4割7分6厘は、伊達じゃない。4試合ぶり先発出場の大引が、開幕戦に続いて古巣オリックス相手に今季2度目の3安打猛打賞。2打点をマークし「強打の2番」として、勝負強さを発揮した。

 疲労による下半身の張りで、先日3日までの3試合を欠場。その間、チームが勝ち続けたため、久々の試合は緊張でいっぱいだった。「不安が大きかったけど、1打席目で二塁打が出て波に乗れた」。1回、先制点につながる中越え二塁打を放つと、2、4回の打席は、いずれも1死二塁から中前適時打。2盗塁も決め「負けられない気持ちが強かった。今年の中で1、2を争うぐらいホッとしています」と、5連勝に胸をなで下ろした。

 移籍2年目で、キャプテンを任された。「優勝を経験している稲葉さん、金子さんの存在が僕にとっては大きい。実際にキャプテンとして何をやっているかと言ったら、本当に何もない」。だが今、背中で引っ張ってくれた2人の姿は、ない。「声を出して、ベンチみんなでモチベーションを上げている」。打率も出塁率も、チームトップ。実力でも、大声でも、背番号7がぐいっとチームを引っ張っている。【中島宙恵】