開幕ローテーション入りも不調で2軍調整中の日本ハム斎藤佑樹投手(25)が12日、節目に率直な心境を明かした。4月12日に2軍合流して、ちょうど1カ月。再昇格の吉報をつかめぬまま、もがいている。右肩関節唇損傷から完全復活を目指すシーズン序盤の苦悩。「野球って難しい」と本音を打ち明けながら、現状打開への思いを語った。

 時の流れに気づかぬほど、もがき、悩む日々を斎藤は過ごしている。

 斎藤

 もう1カ月かぁ。早い。本当に早い。なんか、あっという間ですね。

 好感触を結果につなげられないジレンマがある。4月10日の楽天戦(札幌ドーム)。試合前のブルペンでは好調も、マウンドで別人となった。故障以外では自己最短タイの1回1/3を3失点でKO。降格後も同じ悪循環に苦しむ。2軍戦で3試合に先発して0勝1敗、防御率4・24。練習の成果を試合で発揮できない。

 斎藤

 やっぱり、悔しいと言えば、悔しいですよ。(2軍でも)結果は出ていないけど、調子はいいんです。でも、ブルペンで良くても、マウンドで…。本当に、野球って難しい。(好感触の)ブルペンからマウンドへ、その流れを早くつかめるようにしないと。

 早期の1軍復帰へ危機感も募る。20日からは交流戦が開幕。最大で4連戦。先発陣の頭数は必然的に減る。2軍では中村や新垣も好調。厳しい立ち位置にいることも理解している。

 斎藤

 カキさん(新垣)も本当に今年はいいじゃないですか。(中村)勝も1回(1軍に)上がった。僕だけじゃない。でも、いつ呼ばれてもいいようにモチベーションを保ちたい。でも、上げすぎないように。上げ過ぎると(精神的に)落ちてもしまうから。

 次回登板予定は14日のイースタン・リーグDeNA戦(横須賀)。故障からの完全復活へ、平常心で立ち向かう。【木下大輔】