<DeNA5-4オリックス>◇26日◇横浜

 “散髪神話”は生きていた!?

 DeNAが延長10回2死一、二塁から代打金城龍彦外野手(37)の中前打で今季2度目のサヨナラ勝ち。中畑清監督(60)は「ミスがあったけど結果がすべて。よく粘った。オリックスに勝って大満足。おめでとうございました!」と笑顔でまくしたてた。

 中畑監督には1つの“験担ぎ”がある。球場入り前、美容院を営む妹昭子さんの元を訪れ散髪すると、今季ここまで3戦3勝。この日も頭をさっぱりして臨み、4連勝を飾った。「散髪効果あるねえ。すごい勝率。毎日行こうかな」と、ご機嫌だった。

 髪の毛がさっぱりすると采配もさえるのか-。1点リードの7回から継投策を決断、好調オリックス打線を2イニングぴしゃり。9回に守護神三上が失策絡みで同点とされたものの、延長10回、代打金城も見事にはまった。「ミスをどうやってカバーし合うか。それができてうれしい」と起用に応えた選手をたたえた。

 殊勲の金城のポイントも“頭”だった。サヨナラ打はこれで球団最多タイとなる8回目。抜群の勝負強さを発揮する秘訣(ひけつ)は「冷静に対処しないと相手にやられてしまう。頭をクールにして打席に立ってます」。その準備がフルカウントからフォークを仕留めた集中力につながった。

 交流戦のホーム連敗も9でストップ。中畑監督は「今日の勝ちで大事なものをつかめた気がする」とつぶやいた。必要なのは、最後まであきらめない粘り強さ。この下地があれば、毎日散髪に行かなくても大丈夫そうだ。【佐竹実】