日本ハムが今秋のドラフト会議(10月23日)で、早大・有原航平投手(4年=広陵)を1位指名する方向であることが7日、分かった。現時点で高校生、社会人など各年代のアマ選手を調査している段階だが、高評価を下している。最速156キロの即戦力右腕で完成度の高さが魅力。今後、故障などアクシデントさえなければ評価は揺るがず、最上位指名へと踏み切るもようだ。

 ドラフト本番まで4カ月以上を残す中で、水面下では最終調整をほぼ完了していた。山田GMは明言こそしないが一般論として「いい投手だよね」と明かした。フロント陣らも意見は一致しているようで、現時点で1位指名を有原で一本化したようだ。チーム事情にも合致する。エース候補の吉川が不振で2軍調整中。チーム強化の根幹になる1位指名選手では10年の斎藤は現在2軍で、11年には巨人菅野に入団を拒否された。投手陣の底上げが急務で、有原に絞り込んだと考えられる。

 明日9日に都内でスカウト会議を開催する。有原は今ドラフトの目玉で競合必至とみているだけに、抽選に漏れた場合の外れ1位選手のリストアップ、その他上位候補の有力選手の確認などが、主な狙いになりそう。大胆なスカウティング戦略に定評があるが、今回は魅力あるNO・1投手に照準を定めた。

 ◆有原航平(ありはら・こうへい)1992年(平4)8月11日、広島県生まれ。広陵(広島)では2年春からベンチ入りし、3年時には2季連続で甲子園に出場した。早大に進学後はリーグ戦通算58試合に登板し、18勝11敗、防御率2・68。187センチ、90キロ。右投げ右打ち。