日本ハム大谷翔平投手(19)が6月30日、今季2度目の「花巻東対決」に闘志を燃やした。明日2日の西武戦(西武ドーム)で高校の先輩、西武菊池と投げ合うことが濃厚。今季初勝利を挙げた4月12日の同カード(札幌ドーム)以来の直接対決で、5日に20歳の誕生日を迎える大谷にとっては、10代最後の登板になる。あこがれの先輩に投げ勝って、前祝いの白星をつかむ。

 節目の登板は、思いがけない巡り合わせが待っていた。大谷はちょっとだけ、うれしそうだった。「なかなか、あることではないし、何回も投げられない。チャンスだと思う」。先発予定の明日2日の西武戦。相手先発は高校の先輩、菊池だ。5年前のセンバツで準優勝に輝いた姿にあこがれ、花巻東に進学。影響を受けた。「10代最後だからというのは、ないですけど」と自身の特別な思いは口にせずも、菊池との投げ合いは心待ちにした。

 直接対決に、気持ちは引き締まる。4月12日、本拠地の札幌ドームでプロで初めて投げ合った。大谷は自身初の2桁となる10三振を奪うなど、5回2/3を6安打1失点で今季初勝利。一方の菊池は6回8安打3失点で黒星を喫したが、本来の姿ではないと分析する。「雄星さんは傾向的に札幌ドームより西武ドームの方がいい投球をしている。そういうことを考えても、点を与えないようにしたい」。

 投打二刀流の大谷ならではの姿勢は、この日、移動前の新千歳空港でもうかがわせた。翌日の登板を控え欠場見込みの今日1日の同カードについても「岸さんという、いい投手とやりますし、大事な試合。出られるなら頑張りたい」と意欲を見せた。チームへの献身的な姿勢を忘れず、先輩との対戦に気持ちを高ぶらせて、10代最後のマウンドに上がる。【木下大輔】