マツダオールスターゲーム2014(7月18日・西武ドーム、同19日・甲子園)の監督推薦選手が3日に発表され、日本ハム大谷翔平投手(19)の2年連続の球宴出場が決まった。今年は、投手での出場に限定されることが濃厚。具体的な球速目標を口にすることはなかったが「持ち味を出したい」と、クルーンが08年に記録した球宴最速161キロへ意気込んだ。

 ファンが何を期待しているのかは、当然わかっている。2年連続球宴出場が決まった大谷は、控えめながら、全力投球を宣言。「しっかり自分の持ち味を出せればいいです。(球速が)出るか出ないかは、その日の調子次第。全力で投げたいと思います」。公式戦とは違い、短いイニングの登板となるため、160キロ超えの可能性もグッと高まる。

 08年の球宴では、クルーンが161キロをマークして最速記録をつくっている。第1戦が行われる西武ドームでは今月2日に158キロ、第2戦の甲子園では6月18日に160キロをたたき出している大谷。短いイニングを全力で投げれば、自己最速&球宴最速を更新することも夢ではない。

 ファンだけではない。対戦することになるセ・リーグの強打者たちも、大谷の剛速球を待ち望んでいる。出場が決まった各選手たちから、名指しで対戦を熱望されている。そんな中で、大谷自身が楽しみしているのは、巨人阿部との“再戦”だ。「阿部さんにはよく打たれている印象があるので」。6月11日の対戦では、2回に失点につながる中前打を浴びると、4回にも右前に運ばれ3打数2安打。夢の舞台でやり返したい思いは強い。

 昨年の球宴は、第1戦の5回から登板して無失点に抑え、その後左翼へまわる投打「二刀流」をこなし、3戦目にも適時打を放って特別賞を受賞した。「いろいろ勉強になるので、頑張りたいと思います」。大きく夢がふくらむ、2度目の大舞台に立つ。【本間翼】