能見、巨人戦にスタンバイ-。左脇腹痛で出場選手登録を抹消されている能見篤史投手(35)が、11日からの巨人3連戦で復帰することが濃厚となった。

 ヤクルト戦が雨天中止となった3日、状態が気がかりな能見に明るい兆しが見えた。甲子園屋内練習場で汗を流すと、途中で新井貴を座らせ、20メートル弱の距離でセットから力強いボールを投げ始めた。

 新井貴

 ナイスボール!

 捕手役を買って出た新井貴から景気のいい言葉が飛び出すなど、順調な回復ぶりをうかがわせた。6月29日の中日戦で2回2/3でまさかの9失点。投球途中に左脇腹に違和感を訴えて降板すると、そのまま翌30日に登録抹消となっていた。

 能見

 大丈夫。特に問題はない。最短復帰?

 そうなればいい。

 練習後、報道陣に対応した能見はこう語り、最短10日間での復帰を視野に入れていた。この日、能見の状態を確認し、本人と話し合った中西投手コーチも最短復帰を前提としていた。

 中西投手コーチ

 最短でいけると思っている。下(2軍)で試合に投げることはないよ。

 今後は回復具合を見て、ブルペンで投球練習を再開。問題がなければ、13日巨人戦(東京ドーム)で復帰先発ということになりそうだ。前半戦最後となる首位巨人との直接対決。ここでGキラーであり、左の大黒柱でもある能見が投げるか、投げないかは猛虎にとって大きなポイントになる。

 和田監督

 感触は悪くない。まだ投げ始めやから。感覚的なことだからね。ここから段階を踏んでいって。

 和田監督も左腕の状態が気がかりだったようだ。首位追走の使命を負って、能見は東京ドームのマウンドを目指す。【鈴木忠平】