聖地球宴で夢の対決が実現!?

 阪神藤浪晋太郎投手(20)が3日、マツダオールスターゲーム2014(18日・西武ドーム、19日・甲子園)の監督推薦選手に選ばれ、2年連続2度目の夢舞台をつかみ、前半戦残り2試合の必勝を誓った。日本ハム大谷翔平投手(19)も選出され、甲子園で2人が投げ合う可能性が膨らんできた!

 聖地での球宴登板に、藤浪が意欲をみせた。19日の舞台は虎の本拠地甲子園。「野球の聖地と言われるところでオールスターがあるので。投げる機会があるのであれば、しっかり投げられるようにしたい」。2年連続、監督推薦で選ばれた右腕は、目を輝かせた。

 成績を残して、堂々とマウンドに上がる。「選ばれるだけの成績じゃないし、ファン投票が上位なわけでもない。選んでいただいたことに感謝したい」。ここまで13試合に登板し、5勝4敗。防御率は3・53とリーグ7位。満足できるはずもない成績に、恐縮しっぱなし。だからこそ、8日広島戦をはじめ、残り2試合予定の前半戦登板には、これまで以上に勝利にこだわる。「なんとかオールスターまで、残りの前半戦、オールスターに見合う成績を残すという意味でも、勝ちにつながる投球をしたい」と言い切った。

 ファンは大きな楽しみに胸を膨らませ、聖地球宴を待つことができそうだ。この日、監督推薦選手が加わり、セ、パそれぞれ28人の顔ぶれが発表された。その中には7勝を挙げている日本ハム大谷もいた。高校時代から甲子園を盛り上げてきた2人。プロの公式戦では、まだ投げ合ったことがない。昨夏の球宴でも2選手は出場しているが、同時登板は実現していない。夢の瞬間が、開場90周年のメモリアルイヤーの甲子園で訪れるかもしれない。

 全セを率いる原監督は選手起用について「初戦はファン投票、選手間投票で選ばれた選手を中心に。2試合目は実力主義で監督推薦の中からも考えてメンバーを組む」。藤浪が甲子園でマウンドに上がることは濃厚な状況と言える。日本ハム大谷と剛球対決がプロ野球ファンに届けられるのか。聖地球宴が熱くなるのは間違いない。【宮崎えり子】

 ◆藤浪13年の球宴

 江夏豊以来、チーム46年ぶりに高卒新人として球宴に出場。7月20日の第2戦(神宮)に、4番手として登板した。大阪桐蔭の先輩、中田翔(日本ハム)の頭上を越えるスローボールを投げるパフォーマンスを披露。2球続けたところで、中田がマウンドに詰め寄る即興コントで場内は大爆笑。2イニング2安打無失点にまとめ、降板した。日本ハム大谷との対戦はなかった。また、大谷は19日の第1戦(札幌ド)で3番手として登板している。