左膝手術からの復活を期す日本ハム稲葉篤紀内野手(41)が「代打専任」となる可能性が高いことが10日、分かった。今日11日ソフトバンク戦(札幌ドーム)で1軍へ合流。回復状況を見極めての判断になるが、早ければ3連戦の同カード中に昇格することが検討されているもよう。その場合はいまだ走塁と守備に不安を抱えていることから、代打での起用が濃厚だ。

 頼もしいベテランが、勝負どころでの一振りにかける「切り札」になりそうだ。4月14日に手術へ踏み切ってから約3カ月。長いリハビリとの格闘の末に、新境地での大役が与えられる構想が浮上した。試合終盤の要所での代打の1番手が濃厚。今季は9日現在でチームの代打成績は打率2割1分4厘(70打数15安打)とやや低調だけに、稲葉の勝負強さが生きる。

 復調までに腰痛、下半身のコンディション不良など数々のアクシデントに見舞われたが、不屈の精神で乗り越えてきた。2軍戦は4試合出場とまだ実戦調整は十分とはいえないが、強い意思でカムバックする。「自分でいけると判断できたら」と意欲を見せ、前半戦に間に合った。節目の20年目を再出発する。