全パ・リーグで4度目の球宴に臨む日本ハム中田翔内野手(25)は一振りにかける。左膝痛などを抱え、今回の2戦は出場が限定される見込み。前半戦最後の2試合はスタメンを外れており「出ても1打席かな。1打席だけでもフルスイングして、気持ちよく終わりたい」。限られた出場機会に、全精力を傾けることを誓った。

 左膝のほか右太もも裏などにも不安を抱え、チームドクターからはすでにストップがかかっている状態。チームでも11日からのソフトバンク3連戦はDHで出場、15日からの西武2連戦は代打出場となっていた。だが4年連続ファン投票選出だけに「選んでいただいているのに出ない、ということだけはしたくなかった」。満身創痍(そうい)の体でも、スター選手の務めとして、夢舞台に立つ。

 昨年の球宴では、阪神西岡の指示のもと、藤浪の“ビーンボール”にバットをたたきつけ、あわや乱闘というパフォーマンスでもスタンドを沸かせた。「今年はあれはできない。(西岡)剛さんもいないしね。(その分)フルスイングでいきたいと思う」。ファンへの感謝とお祭り男の意地を、限れた一振り一振りに込める。【本間翼】