2軍で再調整中の日本ハム斎藤佑樹投手(26)が1軍で再抜てきされることが20日、分かった。31日ロッテ戦(QVCマリン)で先発が濃厚。前回12日ソフトバンク戦で5回1失点の好投を評価され、後半戦早々の重要な一戦に投入される見込みだ。「今出来ることを把握して、全力でやることに集中したい」。12年の自身の誕生日6月6日以来の白星へ、チャンスが巡ってくる可能性が出てきた。

 遠ざかっている「1勝」に挑む。12年に右肩関節唇損傷を発症後、いまだ未勝利。今季は開幕から2試合に登板し1敗。4月11日から約3カ月、2軍生活が続いた。前回登板では5回1失点でリードしたまま降板したが、終盤に救援陣が逆転され勝利を逃した。「やっぱり勝ちたい」。シンプルながら最上級の欲求を、あらためて自覚したという。この日、栗山監督は「どこで投げさせるかは決めている」と今後について言及。今月中は先発ローテを6人で回す予定で、その6番目に選ばれた形。現状の「実力」で指名された。

 球宴明けのこの日は、千葉・鎌ケ谷での2軍練習も再開され、斎藤はポール間走やネットスローなどで黙々と汗を流した。次回は23日イースタン・リーグDeNA戦(鎌ケ谷)に先発。再昇格前、最後の調整登板へ臨む予定だ。「1試合の結果を求めすぎないように。次のステップにつなげていけるようにしたい」。決意をにじませた佑ちゃんが、785日ぶりの勝利へ再び挑む。【田中彩友美】