虎の強力先発布陣が、奪首に挑む。今日12日から1・5差で追う首位巨人との3連戦。宿敵をランディ・メッセンジャー投手(32)、岩田稔投手(30)、藤浪晋太郎投手(20)で一気に抜き去る。

 初戦を任されるのは巨人戦全カードに登板してきたメッセンジャーだ。5試合に登板し3勝0敗。負けなしの巨人相手も「あまり意識せず、前回よりもいいピッチングをすることだね」。前回対戦の7月22日は7回6安打1失点で勝敗つかずも、チームはサヨナラ勝ち。敵地東京ドームでの重要な一戦を託され「ポテンヒットを気を付けたい。低めに投げればゴロを打たせられるからね」と凡打の山を築くつもりだ。13日の第2戦先発予定の岩田は「チームが打って、投手は抑えるだけ」とブルペン投球で準備を整えた。

 最後を締めるのは夏男の藤浪だ。この日から夏の甲子園が開幕。室内練習場で、隣接する甲子園球場から聞こえてくる「栄冠は君に輝く」を背に調整した。昨年から続き、8月は7戦5勝0敗。暑さをものともしない8月無敗の男が、今季初の巨人戦登板を迎える。「自分のベストのプレーをしたいと思います。調子が上がってきた状態でどこのチーム相手でもいい投球をしたいです」と力を込めた。

 チームは東京ドーム開場の88年以降、同球場での対巨人3連戦3連勝が過去6度あるが、8月には1度もない。敵地東京ドームで初の8月巨人3連倒で、栄冠は阪神に輝く!?

 真夏の決戦3連勝で逆転Vが見えてくる。【宮崎えり子】