国内FA権を取得しているロッテ成瀬善久投手(29)が13日、近日中に行われる球団との残留交渉で、思いの丈をぶつける考えを示した。この日、QVCマリンでの秋季練習に参加した成瀬は「交渉の場では思うところを全部言いたい。本当に勝ちたいと思っているのか。全部が同じ方向を向かないと、優勝の2文字はない」と、勝てるチームへの改革を求める考えだ。

 成瀬には球団への恩義がある。入団時に、手術が必要な状況を分かっていながら指名し、育ててくれた。「ずっといるチームなので、もちろん残りたいのはある」と残留を希望している。だが、その上で「このチームの方向性が自分の方向性と違うのであれば仕方ない」と、本気で改革に取り組む意思がないのなら、FAも辞さない構えを見せた。

 「2010年は3位からの日本一。リーグ優勝してのビールかけは最高だと思う」と成瀬。勝てるチームへ、観客を呼べるチームへの変化を求める。聞きだしたいのは球団がどのようなアクションを起こそうと考えているかだ。残留の条件は、金銭面よりも、球団がどれだけ本気になって優勝を目指せるかになりそうだ。