戦力外左腕に注目!

 阪神が、ソフトバンクを戦力外になった岡島秀樹投手(38)の獲得調査を行うことが10月31日、分かった。この日、ソフトバンクから戦力外通告を受け、球団幹部は「これから議題に上がると思う。なぜ戦力外になったのか。調査したい」と興味を隠さなかった。

 関心を示すのも無理はない。岡島は日本シリーズ全試合にベンチ入りし、25日の第1戦に登板。ゴメスを変化球で遊撃併殺打に打ち取り、1回無失点の投球を見せたばかりだ。今季は44試合に登板し、防御率2・11と安定。球団幹部は「いろんな候補者がいて兼ね合いもあるけどね。あれだけの経験値は捨てがたい」と変則左腕を高く評価した。

 阪神は今オフ、中継ぎ左腕の補強が急務だ。ポストシーズンは高宮が奮闘したが、加藤や筒井は安定感を欠いた。1年間、フルに戦えるセットアッパー左腕が不在。今季、国内FA権を取得した日本ハム宮西を筆頭候補に挙げている。38歳の岡島は若返りを図るホークスの戦力構想から外れたが、体力面での支障はない。通算539試合に登板し、長年、メジャーで活躍した経験も強みだろう。

 06年以降はパ・リーグや米球界で投げており、近年のセ・リーグ打者が慣れていない利点もある。岡島は現役続行の意思を示している。あくまでFA市場の動向をにらみながらだが、百戦錬磨のベテラン左腕も候補に浮上してきた。来季のV奪回、日本一を期して、積極的に戦力整備する。