マー君から伝家の宝刀を学ぶ!

 楽天松井裕樹投手(19)が24日、来年1月にヤンキース田中と行う自主トレでスプリットを教わることを熱望した。宮城・気仙沼市内で行われたシーズン報告会を終えると、早くも気持ちを来季へと切り替えた。「スプリットのことはもちろん聞きたいです。感覚や投げるコツを教えてもらいたい」と待ち切れない様子で話した。

 ルーキーイヤーの今季は4勝8敗。負けが先行した数字に納得がいかなかった。「選択肢を増やしたい。球種が多ければ打者に考えさせられる」。今季は打者のタイミングを外すチェンジアップを決め球として使用し、126個の三振を奪った。則本に次ぐチーム2位の奪三振数だが、相手打者は来季確実に対策を立ててくるという不安がある。

 そこで必要になるのが直球と同じ軌道、同じような球速で落ちるスプリットだった。実は高校3年時、プロ入りに向けて取り組んだが「うまくいかなかった」と振り返る。だが、今度は田中から直接教わることができる。「どうすれば真っすぐに近い軌道で投げられるのか聞きたい」と、魔球習得に意欲を見せた。【島根純】

 ◆松井裕の球種

 最速150キロの直球と、高校時代に「伝家の宝刀」と呼ばれたスライダー、カーブ、チェンジアップがある。スライダーは曲がりが大きく「スラーブ」と評されることも。指先の感覚が鋭く、チェンジアップは高校2年冬から本格的に取り組みマスター。今年の新人合同自主トレではカットボールを試した。