中日のOB総会が11月30日、名古屋市のホテルで行われ、現役選手14人を含め約120人が参加した。OB会長続投が決まった木俣達彦氏(70)が冒頭のあいさつで谷繁元信兼任監督(43)に「提案」を行うシーンがあった。「兼任で大変だと思うが、あと27試合出て記録を抜いたら、監督一本でやってもらい、若い選手を育てて、我々に夢を見させてくれるチームをつくってほしい」。

 野村克也がもつ3017試合出場の日本記録まであと26試合。本人は以前から「抜きます」と通過点にとらえているが、OB会長は世代交代を求めた。突然の「専任の勧め」に兼任監督は「何も言うことはありませんよ」と語った。

 指揮官にとっては現実との闘いだ。世代交代はもちろん待望するが、自身の今季91試合出場はチーム捕手最多。後継候補は67試合出場の松井雅らになるが、完全に禅譲した上でも優勝を狙えるのか。大先輩から難題を突きつけられた。