黄金バッテリーで金メダルだ!

 阪神梅野隆太郎捕手(23)と藤浪晋太郎投手(20)が9日、20年東京五輪でのプレーを熱望した。前日8日に国際オリンピック委員会(IOC)臨時総会にて開催都市の種目追加提案が認められ、野球の復活への道が開けた中、虎の未来を担うバッテリーはでっかい夢を追いかける。

 この日、鳴尾浜の外野を走り込んだ梅野は「もちろん(五輪に)出てみたいです。トップ(金メダル)を目指したいのは誰もが思うところ。個人としても(代表を)目指せるものなら目指したい」と言い切った。

 五輪はアスリートなら誰もが憧れる夢舞台。野球復活となれば、目がぎらつくのは必然だ。

 その相棒候補は梅野の後に、トレーニングルームを飛び出した。11月の日米野球にも出場した藤浪だ。「もし野球に決まれば、選んでもらえるようにそれだけの力をつけたい。出ることになれば一番上を目指すことは当然だと思う」(藤浪)。まずは自身のレベルアップを誓うが、金メダルへの意欲を隠さなかった。過去に五輪で阪神勢がバッテリーを組んだのは2試合だけ。ただ、夢の黄金タッグ結成に向け、成長は不可欠。来季全試合出場を掲げる梅野、投手陣の大黒柱を誓う藤浪のコンビで白星を積み重ねれば、自然と6年後の青写真ができあがる。共に誓った金メダル。まずは阪神でリーグ制覇&日本一を目指す。【松本航】

 ◆五輪の阪神バッテリー

 五輪で阪神勢がバッテリーを組んだのは2試合だけ。いずれも08年8月の北京五輪。18日1次リーグ・カナダ戦で1点リードの8回から藤川が2番手として登板。同時に捕手も里崎から矢野に交代。藤川は1イニングを2三振奪うなど打者3人で完璧に抑え「(捕手が)矢野さんだったし、いつも通りいっただけ。普通にやったらいける」。矢野は2回マスクをかぶり、1安打も許さなかった。22日準決勝の韓国戦でも藤川-矢野のバッテリーは実現。藤川は7回に登板し、2安打1死球1失点。矢野は先発し、8回の守備までマスクをかぶった。日本はこの試合で敗れ、金メダルは夢と散った。