来季の開幕投手候補は、オープン戦序盤からエンジン全開でいく。16日、雨の鳴尾浜で筋力トレーニングを終えた阪神藤浪晋太郎投手(20)が、3年目のシーズン開幕へ計画を明かした。

 「沖縄にいるとき(2月)も実戦に投げたい。これまでちょっと少ないかなと。もうちょっと投げたかった」

 プロ1年目の初実戦は、3月2日オリックス戦(安芸)。今季は2月20日紅白戦に初実戦登板し、初対外試合は同25日の韓国・LGとの練習試合(宜野座)だった。3月1日の練習試合ロッテ戦(安芸)をはさみ、オープン戦初登板の8日の日本ハム戦(甲子園)を迎えていた。「正直、本当はもっと(早く)投げたかった。僕はブルペンより実戦でつくっていきたいタイプなので」。この日、来春は2月21日にオープン戦が開幕することが発表されたが、早々とオープン戦マウンドに立つことを熱望だ。

 “投球制限”も解除したいようだ。過去2シーズンのオープン戦で最長イニングは5回0/3。「5回100球とは言わずに、7回、8回を投げたい。チーム全員の投手を投げさせないといけないと思うのでわがままは言えませんが、(中西投手コーチに)伝えてみようと思っています」と直訴を考えているほど。和田監督も「本人からそういう希望があったら、投手コーチと相談していきたい。晋太郎の立場というか、ここまでにいろいろなものをクリアしてきているんで。今、結論として出すことはないだろうけど、投げたいというのをやめろということもない」と前向きな発言だ。

 オープン戦でしっかり投げ込めば、シーズン開幕からフル回転できる。メッセンジャー、能見ら候補がズラリ並ぶが、藤浪も開幕投手候補の1人。「オープン戦はオープン戦。シーズンに合わせていきたい」。大役の行方は来春の調整次第だが、その瞬間を迎えるためにも、3年目はひと味違った調整を進める。【宮崎えり子】