<東都大学野球:東洋大5-2中大>◇第5週2日目◇4日◇神宮

 東洋大が中大に先勝し、開幕から5連勝とした。ドラフト1位候補の左腕、藤岡貴裕投手(4年=桐生一)は2失点ながら最速151キロの直球で、今季3度目の2ケタ12三振を奪って3勝目とした。通算では19勝となり亜大・東浜巨(なお)投手(3年=沖縄尚学)に並ぶ現役トップに躍り出た。2ケタ奪三振は10度目。このカードの2回戦は6日に行われる。

 柔軟な修正能力を見せた東洋大・藤岡が、危なげなく今季3勝目を挙げた。1回は球が上ずり、珍しく先頭打者に四球。そのままボールが先行し、2安打で先制点を献上した。「リリースで前に突っ込むと、抜け球が多くなるんです」と分析すると、すぐにブルペンで体重移動を修正。2回以降は低めに集め、3回から8回を無安打に抑えた。

 7回の3者連続など、奪三振も2回以降毎回の12個に上った。これで開幕からの先発3試合は15K、13K、12K。「2ストライクに追い込んだら、狙っちゃいますね」と通算10度目の2ケタ奪三振だ。直球も自己最速にあと1キロと迫る最速151キロをマークし、視察した日米11球団のスカウトにアピールした。

 通算19勝は、亜大・東浜に並ぶリーグ現役最多だ。変則日程で2回戦は中1日の6日に行われるため、藤岡の登板の可能性は高い。節目の20勝目を「東浜より先にできればいいですね」と笑った。【鎌田良美】