<東都大学野球:青学大5-2亜大>◇第3週初日◇20日◇神宮

 青学大が亜大に勝ち、開幕から3連勝とした。3番の篠塚宜政遊撃手(4年=桐蔭学園)は東浜巨(なお)投手(3年=沖縄尚学)を攻略する先制打、さらにダメ押し打も放つなど3安打してチームを引っ張った。

 ラストシーズンの篠塚ジュニアは勝負強い。3回1死一、二塁から、138キロのツーシームを右前に転がして先制。5月から31回連続無失点だった亜大・東浜から貴重な1点をもぎ取った。「いい投手だけど、立ち上がりはちょっとブレる傾向がある。序盤に先制したかった」。狙い通り4回で東浜を引きずり降ろすと、9回にもダメ押しの左前打で5点目を追加した。

 開幕の駒大戦でも先制打と延長の決勝打を放った。野手の間を抜くシュアな打撃は、元巨人の父和典氏(54=日刊スポーツ評論家)譲り。だが3安打2打点の活躍にも「3本目はラッキーヒット。好調ではないです」と満足しない。観戦した和典氏は「『ヒットはヒット。タイムリーになったなら、それも技術のうちだ』とすぐにメールしてやりました」と、向上心の強い長男を思いやった。

 ここまで3試合で打率は3割5分7厘。春先に痛めた右肩が完治すれば、より思い切りのいい打撃が期待できる。卒業後は社会人野球のホンダでプレーする意向だが、その前に目指すは11季ぶりの1部優勝だ。チームは唯一、開幕から3連勝。「4年間やってきたんで、最後は優勝したい」。プロで2度の首位打者に輝いた父のように、3番篠塚が巧みなバットコントロールで魅せる。【鎌田良美】