<東都大学野球:亜大5-4駒大>◇第4週第1日◇29日◇神宮

 6季連続優勝を狙う亜大の“ダルビッシュ”、ルーキー嘉陽宗一郎投手(1年=松山聖陵)がリーグ戦初勝利を挙げた。勝ち点2で並ぶ駒大との首位決戦の4番手で登板し、逆転勝利で先勝した。3試合連続完封中だった駒大・今永昇太投手(3年=北筑)は8回3失点で降板した。

 186センチ、83キロの堂々の体格を誇る嘉陽が、直球で押した。8回2死三塁のピンチから4番手で登板。駒大のドラフト候補、4番江越を1球で右飛に切ると、逆転した直後の9回は3者凡退に打ち取った。「ストレートで押していく気持ちでした」と喜んだ。

 憧れの投手はレンジャーズのダルビッシュ。映像で、投球フォームや体重移動を分析する。高校2年秋の愛媛大会準決勝では1学年下の済美・安楽智大投手(3年)と投げ合い、互いに完投して延長14回サヨナラで敗れた。「体力面が課題でした」。

 亜大入学後は1日どんぶり11杯食べて、体重は5キロ増えた。最速は147キロだが、生田勉監督(47)は「球速以上に伸びる」と期待する。駒大・今永の4試合連続完封は、2回に桝沢怜外野手(3年=八王子学園八王子)のリーグ戦初本塁打で封じ、嘉陽が初勝利。ドラフト候補山崎が6回4失点で降板しても、日替わりヒーローが生まれる強さがある。