<北東北大学野球:青森大3-0岩手大>◇第2週最終日◇8月31日◇青森・八戸市東運動公園

 青森大の右腕井草明良(2年=立花学園)が岩手大を相手に2安打2四球で27人斬りの完封劇を演じた。計4人の走者をけん制で2度、併殺で2度仕留めて各イニングを打者3人で終わらせた。井草は今季からリーグ戦に登板し、初完投を完封で飾って2勝目を挙げた。勝った青森大は開幕4連勝。

 井草の冷静さが光った。初回、先頭打者に四球を与え、バントで1死二塁といきなりのピンチ。だがけん制で誘い出し、三塁でアウトにした。6回には1死から四球の走者を一塁で刺した。2、5回は先頭にヒットを打たれたが、すぐに併殺に打ち取った。

 2回以降は二塁を踏ませなかった。前半は「自分の投球ができなかった」というが、変化球を交えて切れのいいストレートで勝負。尻上がりに調子を上げた。「27人で終わったのは気づかなかった。びっくり。守りのおかげです」とバックに感謝した。

 6月末の東北地区大学選手権で公式戦初登板。仙台大を6安打完封し、頭角を現した。今季リーグは第1週のノースアジア大戦で初勝利。阿部達世志(4年=東北生活文化大高)と2人で2勝ずつ、投手陣が好調な青森大が久々の開幕4連勝だ。土つかずは春季優勝の富士大と2校だけ。次週はその富士大が相手だ。「まず次の試合に勝つこと。それだけ」と井草は闘志をみせた。【北村宏平】

 ◆井草明良(いぐさ・あきら)1994年(平6)4月16日、静岡市生まれ。長田南小2年からソフトボールを始め、城山中時代は焼津シニアでプレー。立花学園では2年からエースで同夏、秋と神奈川県大会8強。家族は父。175センチ、78キロ。右投げ右打ち。