<仙台6大学野球:東北福祉大8-0東北大>◇第2節第1日◇6日◇東北福祉大野球場

 春季リーグで68季ぶりに3位に転落した東北福祉大が、東北大を7回コールドで下し、秋初戦を飾った。先発の2年生右腕城間竜兵(八戸学院光星)が、無四球の安定感で、7回6安打無失点に抑えた。

 東北福祉大の逆襲の秋が始まった。春は仙台大、東北学院大とのプレーオフに敗れ3位。34年ぶりに1、2位以下に沈んだ。「負けられない、というプレッシャーがあった」(千葉義浩、4年=東陵)と初戦でチーム全体が緊張していた。

 序盤に球数がかさんだ先発城間のテンポが5回以降良くなると同時に、攻撃にもリズムが生まれる。3-0の7回に一気に5点を奪い、そのままコールド勝ちを決めた。光星時代に背番号「4」で二塁手兼投手だった城間は「ピッチャー次第でバッターも変わってくる。点が取りやすいように」と、直球中心から変化球で打ち取る投球へとうまく切り替えた。春以降さらに鍛えた制球力を生かし、無四球無失点で、マウンドを守りきった。

 春はエース不在で8投手が登板。山路哲生監督(48)はその中から「大事な試合で結果を出していたので」と、城間を秋の初戦先発に選んだ。「もう少し大胆に投げてくれたら」と注文をつけつつも、「粘り強く投げてくれた。最後は本人が投げたいというので行かせました」とたたえた。

 自身初めてのリーグ初戦先発にも城間は「無難にいけてよかった」と冷静だった。昨秋は無傷のリーグ最多5勝で優勝に貢献したが、この春は2勝2敗。「仙台大にやられました」と悔しさは忘れない。今季は「先発した試合はどんな形でも勝てればいい」と意気込んだ。「1位になって(神宮に)行きたい」と、ベスト4入りした11年以来の神宮大会へ、勝利を重ねていく。【高場泉穂】