<仙台6大学野球:東北福祉大8-2仙台大>◇第5節第2日◇28日◇東北福祉大野球場

 東北福祉大が2季ぶり65度目の優勝に大きく前進した。先発全員の13安打を放ち、勝ち点3で並ぶ仙台大を破り連勝。勝ち点4で単独首位に躍り出た。来月4日からの次節・東北学院大戦で勝ち点を奪えば、優勝が決まる。

 東北福祉大打線が、優勝をグッと近づけた。得点圏に走者を置いた5イニング全てに得点した。山路哲生監督(48)が「よくつながった」と褒めるほど、好機にたたみかけた。先発全員の13安打8得点。仙台大との首位決戦に連勝した。あと1本が出ずに3位に沈んだ屈辱の春とは、ひと味違った。

 野手が多かった打撃投手を、夏から佐藤優(3年=古川学園)ら主力が務める日がある。7番打者で3安打の千葉義浩(4年=東陵)は「実戦の球を打ち込んだ」と振り返る。前日27日の1回戦は、仙台大エース熊原健人(3年=柴田)を9安打で攻略。この日は三振も2つと少なく、速球や変化球にしっかり対応した。4回に3点二塁打を放った1番打者の佐藤卓也主将(4年=花咲徳栄)は「春負けてからの課題を乗り越え、仙台大に連勝できたのはすごい収穫」と喜んだ。

 優勝のかかる次節に向け、千葉義は「まだ気は抜けない。東北学院大に勝つまでは」と気を引き締めた。それでもエース格の城間竜兵(2年=八戸学院光星)ら投手陣も安定し、開幕から無傷の8連勝。64度の優勝を誇るリーグの盟主に、強さが戻ってきた。【久野朗】