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原巨人1、2軍撤廃しABC分けキャンプ

 巨人が来春の宮崎キャンプで1、2軍制を撤廃、選手をA~Cの3班に分けて実施することが16日、分かった。練習の効率化と実力に見合ったメニュー消化が目的で、宿舎も従来の2カ所ではなく、3カ所を検討している。リーグ連覇に日本一奪回へ向け、初の試みで抜かりのないスタートを切る。

 伊原ヘッドコーチが明かした春季キャンプ案は、練習効率を重要視した極めて合理的なものだった。「投内連係、ノックなど、待ち時間が短縮されるでしょ。それにみんなが同じメニューをこなす必要はない。30分のメニューが、実際は20分でいい人もいる。手術明けの主力も多い」。1、2軍の線引きを外し、A~Cの3班に分ける。来年1月17日に行われるスタッフ会議で正式決定する。

 実力至上主義で、メンバー編成は決まる。伊原ヘッドは「Aはベテラン、主力。オフに手術をしたレギュラー。Bは来季、1軍の戦力として頑張ってもらわなければ困る選手。Cはまだ1軍レベルに到達していない選手」と説明した。外国人選手を含めA班は15人程度、最も多いB班が30人程度の構成となりそうだ。

 1、2軍の枠を取り払うメリットはまだある。伊原ヘッドが「原監督、吉村2軍監督は、A~C班を行き来し選手を見る。もちろん選手の入れ替えはありますよ」と強調するように、枠の細分化はサバイバルの機会増加につながる。

 1、2軍宿舎の中間にあるリゾートホテルの利用も検討中。2軍宿舎にはトレーナーらスタッフが宿泊し、治療などで有効活用するプランもある。キャンプ地の宮崎総合運動公園は敷地が広大だ。11月の秋季キャンプ中は星野ジャパンも合宿したが、場所に困ることはなかった。“地の利”をフルに活用した班分け制。原巨人はしたたかに日本一奪回の準備を進める。

[2007年12月17日9時18分 紙面から]

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