今夏の甲子園に出場した旭川実の成瀬功亮(こうすけ)投手(3年)が4日、北海道高校野球連盟にプロ志望届を提出した。甲子園で自身最速を更新する145キロをマークした右腕が、28日に行われるドラフト会議での指名を待つ。

 直球が売りの成瀬が決断した。プロ入り希望者に義務付けられている書類を提出し、道高野連に受理された。岡本大輔監督(37)は「本人と親御さんが相談して決めました」と経緯を話した。大学進学も考えながら、運命の日を心待ちにする。

 背番号10で臨んだ今夏の甲子園では、敗れた初戦の佐賀学園戦に2番手で登板した。自己最速をマークするなど3回2/3を2安打1失点の好投。エース鈴木駿平(3年)の陰に隠れた感があったが、大舞台で潜在能力の片りんをのぞかせ、株を上げていた。

 旭川市出身で182センチ、79キロ。しなやかな投球フォームから投げ込むキレのある速球が持ち味で、スライダー、カーブを織り交ぜる上手投げの速球派だ。しなる腕の振りなどの素質を評価するスカウトもおり、本人も以前から将来的には「プロ志望」だった。

 現在、後輩の練習に参加するなど体力、技術のさらなる向上を図っている。旭川実からは元横浜の吉井晃(たくぎんから入団)、元ヤクルトの牧谷宇佐美(現日本ハム職員)以来のプロ入りを目指す。プロ志望届の提出締め切りは14日で、道内の高校生で提出したのは成瀬で7人目。