楽天が“隠し玉”を携えドラフト会場に乗り込む。即戦力投手に加え、捕手補強も課題。ここにきて注目されるのが松本大・藤沢亨明捕手(4年=上田西)だ。捕手の1番手は、白鴎大・岡島豪郎捕手(4年=関東学園大付)だが、今春の関甲新リーグで打率4割を残した「打てる捕手」の人気は急上昇中だ。今年は捕手の指名候補が限られていることもあり、他球団も上位候補に挙げている。2位以下で獲得できる保証はないとあり、藤沢に目をつけている。

 遠投120メートルとプロ顔負けの強肩を武器とする。楽天には育成選手が4人いるが、星野仙一監督(64)は「6人ぐらいに増やしたい」との意向を持っている。藤沢の将来性に懸け、全体の指名状況を見ながら育成を含む下位での指名も考えられる。

 九州の大型右腕にも目を付けた。日本文理大・木谷(きや)良平投手(4年=小倉)だ。最速148キロの本格派。甲子園出場はなく、中央球界ではあまり知られていないが、181センチ、85キロのがっしりした体から投げ降ろす。制球が課題との指摘もあるが、伸びしろを評価する声は多い。岩隈がFA移籍した場合に備え投手陣の底上げが必須。大学・社会人は積極的に指名したいところだ。