広島が亜大・東浜巨投手(4年=沖縄尚学)をドラフト1位の最有力候補に挙げていることが11日、分かった。球団関係者は「即戦力として1番」と、東都大学歴代2位の400奪三振を達成した右腕を高評価。9月のスカウト会議では3人の高校生投手も候補に挙がったが、勝負の4年目を迎える野村謙二郎監督(46)は即戦力を望んでいるという。ドラフト前日24日のスカウト会議で最終決定する見込みだ。

 投手王国に即戦力右腕を加えたい。広島は亜大・東浜をドラフト1位の最有力候補に挙げている。球団関係者は「即戦力の中では1番。うちは即戦力が欲しいし、監督ともそういう話しをしている」と語った。

 9月のスカウト会議では、花巻東・大谷、大阪桐蔭・藤浪、東福岡・森とともに、1位指名候補に挙がった。その後の秋季リーグ戦で、東浜は4戦4勝4完投と好調をキープし、再び評価を上げた。東都大学歴代2位の400奪三振を達成した9日の中大戦は、苑田スカウト部長、川端編成部長ら4人でチェック。登板日だけではなく、練習にもスカウトを派遣するなど、徹底マークを続けている。

 今年の野村の活躍が「良き前例」となっている。大卒1年目で9勝を挙げ、46年ぶりとなる新人イヤーでの防御率1点台をマークした。東京6大学で史上7人目の30勝&300奪三振を挙げながら、単独指名となったが、その実績に違わぬ成績を残した。「野村の活躍は大きい」(同関係者)と、評価を裏付ける大きな要因となっている。

 次回のスカウト会議は15日に行われるが、最終決定はドラフト前日の24日のスカウト会議になる見込みだ。ドラフト1位指名選手は、最終的に野村監督の意向を反映する方針。4年目の指揮を執る来季は勝負の年となるだけに、野村監督も即戦力選手の加入を望んでいるという。

 前田健、大竹、野村、残留濃厚なバリントンに加え、成長著しい今井と、先発陣は充実している。東浜を指名すれば、競合になることは必至だ。運命の日に当たりくじを手にすれば、惜しくも逃したCS進出が現実味を増してくる。