＜プロ野球ドラフト会議＞◇２５日

　ＤｅＮＡ中畑清監督（５８）は苦笑いでソフトバンク王球団会長を見つめた。ソフトバンク、西武と競合した１位指名。大役を任せられるも亜大・東浜を引き当てられず、「見事に外しました。隣に王さんがいましたからね。王さんを出し抜くわけにはいかないという気遣いだったかな、と自分で理解しています」と、キヨシ節で悔しさを紛らわした。

　迷いに迷って引いた１枚。右手で３枚のくじ全てに触ったが「どれもアンサーがなかった…。俺もパワーないね」とガックリ。引いた直後に見せた早すぎるガッツポーズは「会場からキヨシコールがあってさ…。何かやらなきゃと血が騒いじゃうんだよ」と“釈明”し、頭をかいた。

　宣言していた“勝負の新品白ブリーフ”がなく「ある中で一番新しいのをはいてきた」ことが、運を逃したのかもしれない。それでも外れ１位では、母校駒大の後輩となる白崎浩之内野手（４年＝埼玉栄）を指名。「後輩だから、何でやねん！

　って言われるかもしれないけど、これからのＤｅＮＡに必要な逸材。将来的にチームの柱になってもらいたい」と、「キヨシ２世」に期待を込めた。

　くじは外したが、２位で即戦力投手の法大・三嶋一輝（４年＝福岡工）を指名。「９０点以上つけられる」と振り返った初陣に、最後は納得の表情だった。【佐竹実】