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プロ野球2008年度契約更改

契約未更改川上が失望のサイン予告

自主トレ先のサイパンに出発する川上
自主トレ先のサイパンに出発する川上

 契約未更改の中日川上憲伸投手(32)が9日、次回交渉での「失望のサイン」を予告した。中部国際空港から自主トレ先のサイパンに出発。現状維持の3億4000万円を保留中の契約について「次はダウンでもアップでも(判を)押します」と、2月のキャンプ中に予定される2度目の交渉で話し合いを打ち切る考えを示した。昨オフメジャー志向を明かした川上は今オフFA権を取得見込みで、球団はエース流出の危機を迎える。(金額は推定)

 冷めた口調が、失望の大きさを物語っていた。川上は、保留中の契約について「キャンプ中にやりますが、次はダウンでもアップでも押すつもりです」と口にした。無表情のままで淡々と言葉をつなげる。「契約は二の次の次ですから。次回で判を押すと決めている」。今季の本格始動となるサイパン自主トレへの出発直前、08年シーズンの門出には不似合いな表情だった。

 川上は昨季12勝を挙げ、クライマックスシリーズでも2勝した。しかし06年の17勝に劣るとして、昨年末の下交渉は1000万円のダウン提示。同12月25日の初交渉では現状維持の3億4000万円を提示された。それに対し川上は巨人、阪神に7試合ずつ投げている“エース査定”を求め「ボランティアで野球をやっているわけではない。じゃあだれか代わりに(エースを)やってくださいということ」と怒りを示した。日程調整の関係で1月中に次回交渉予定はなく、既に自費キャンプも決定していた。

 福留も昨年の契約更改交渉で球団への不信感を募らせ、自費キャンプに突入。オープン戦開幕直前に“時間切れ”でサインし、結局FA宣言→カブス移籍の道を選んだ経緯がある。

 川上は06年12月に「僕も行きたくないといったらうそになる。将来的には考えてもいいんじゃないかな」と米大リーグに対する興味を口にしている。その後は明言を避けているが、球団に対する失望感が消えなければ、他球団移籍への思いが膨らんでも不思議ではない。波乱を予感させる「交渉打ち切り予告」だった。【益田一弘】

[2008年1月10日9時36分 紙面から]

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