横浜村田修一内野手(28)が7日、横浜市内の球団事務所で代理人と第1回契約更改交渉に臨み、現状維持の推定2億6000万円プラス出来高払いの1年契約でサインした。順調なら来季中にFA権を取得。下交渉では複数年を提示されたが、来オフをにらんで1年契約を主張。「単年は交渉前からの考え。選択肢も増えると思うし、取得してから球団と話をしても遅くはない」と行使の可能性に含みを持たせた。

 「WBC査定」でダウンを逃れた。村田自身が驚くスピード決着だった。「あいさつだけと思っていたが、球団がいろいろ考えてくれていた」と言うように、現状維持は予想外。3月のWBCで右足、8月には左足と2度の太もも裏肉離れで戦列離脱。減俸も覚悟していたからだ。時期についても「例年こんなに早くない。自分でもびっくり」と、越年した昨年から一転の1発サインだ。

 当初の提示額は微減だったが、交渉で現状維持を勝ち取った。横浜佐藤常務は「話の中で来季にかける情熱を感じ、期待した。2度目のケガはWBCがきっかけで、体力的に無理をした部分もあった」と説明する。昨年時点で両者間ではWBCは査定対象外で一致していたが、事実上のWBC査定導入といっていい。