楽天山崎武司内野手(42)が20日、仙台市内の球団事務所で契約更改交渉を行った。現状維持の推定2億5000万円でサイン。2年契約の最終年となる25年目の来季を「結果が出なければユニホームを脱ぐ」と引退をかけた1年に設定した。落合博満が保持する43歳シーズン本塁打記録の21本は「目標にしてはいけない数字」と眼中になし。大黒柱は「まだ出たことない日本シリーズ出場」を目標に定めた。

 球団創設元年からただ1人、毎年規定打席をクリアしている。だが山崎は「本塁打は(パ・リーグで)2番目に多く打った(28本)が、春先のズッコケがいけない。責任を果たせなかったことを反省している」と、4番らしく自分を責めた。「気力、体力、根気。少しずつ落ちていく。最後は気合で補うしかない」。山崎武司を演じ切ることができなければバットを置く覚悟でいる。

 鬼門突破に全力を尽くす。「星野監督の中日時代、3年連続キャンプ初日に発熱。顔見ると体温が上がるからな…。まず、風邪をひかないこと。体を早く仕上げること」。1月上旬から2週間、ハワイで体をいじめる。「崖っぷち」から2011年に臨む。【宮下敬至】