侍ジャパン城石憲之内野守備走塁兼作戦コーチ(49)が23日、千葉・成田市内で行われた優勝帰国会見に出席し、世界一奪還を果たした第5回WBCで最も印象に残ったエピソードを披露した。「忘れられない、一生忘れないだろう表情がありました」と切り出したシーンは、米マイアミで行われた準決勝メキシコ戦(ローンデポパーク)で1点を追う9回無死一、二塁の場面だった。

城石コーチ ムネ(村上)がサヨナラ(適時二塁打を)打つ打席の前に、栗山監督の言葉を、僕はムネに伝えに行ったんですけども、その時、最初ムネの顔を見た時に“何しに来たんだ”みたいな顔されて。“バントか?”“代打か?”みたいな顔されたんですけど、監督の言葉を伝えて「思い切っていってこい」って言った時の、あの、ムネのスイッチの入った表情は一生忘れないと思います。

次打者席にいた村上に城石コーチが伝えた言葉は「監督がもう、ムネに任せたって」だった。すべてを託した栗山監督の思いを伝えた時の村上の気合があふれ出た表情が、城石コーチにとっては今大会NO・1の名シーンだった。

【写真特集】WBC世界一に輝いた侍ジャパンが帰国 成田空港には大勢のファンが駆けつける