WBC日本代表の能見篤史投手(33)がブラジルからマークされていることが24日、分かった。3月2日の1次ラウンド初戦に対戦するブラジルは京セラドーム大阪で練習。黒木豪打撃走塁コーチが警戒する選手を問われ、開口一番で名前を挙げた。

 ブラジル黒木コーチ

 能見投手が厄介ですね。広島戦を見ても、オーストラリア戦を見ても、好投している。ボールになんの不安もなさそうだし、怖い。

 黒木コーチは横浜高で03年センバツ大会を準優勝。同学年のエース成瀬(現ロッテ)とともに4番でチームを引っ張った。09年にボランティア活動の一環でブラジルへ渡り、代表チームを指導するようになった。前日23日の壮行試合オーストラリア戦もバックネット裏で視察し、左腕に警戒感を示している。

 能見は17日の強化試合・広島戦で2回を無安打無失点。23日の壮行試合オーストラリア戦は3回を6奪三振2安打無失点に抑え込んだ。この日は京セラドーム大阪で遠投などの調整。「3連覇がかかってきますし、メジャー組の方がいないことも(周囲から)言われる。そういう言葉を受け止めながら、やることは変わらない。代表のひとつの駒になって貢献したい」と気合を入れ直した。

 能見は、警戒感をあらわにするブラジル戦でリリーフ登板が見込まれる。黒木コーチは「エラーでもなんでもいいんで先に1、2点を取って、それを守っていけば勝つ可能性が大きくなる」と説明。能見がマウンドに上がる前に、試合を優位に進めなければ…。ブラジルが鳴らす注意報は半端ではない。【佐井陽介】