広島の侍戦士・鈴木誠也が11日、シート打撃で豪快弾を含む3打数3安打と大当たりだ。フルカウントからオスカルの甘い真っすぐを逃さず、バットを振り抜いた。天福球場最深部の左中間スタンドを越えた。推定飛距離は130メートル。「風です。風に乗ってくれました」と謙遜するが、シート打撃で4度バットを振り、打ち損じは1回のみ。チーム最多の3安打は内容も伴ったものだった。2四球を選び出塁率100%。「この時期はあんまり良くないんですけど、いい感じできているのでちょっと怖いです」。思わず笑みがこぼれた。

 「神ってる」と言われた昨季から打撃を解体。「安定性」をテーマに新しい感覚を模索する。「一定のスイングができるようになってきたので、練習の中でも捉える確率が上がってきているんじゃないかなと思います」。WBCに向け、早くも全開だ。【前原淳】