侍ジャパン投手陣で唯一の2大会連続出場となる西武牧田が、したたかに仕上げてきた。18日の紅白戦に白組の2番手で登板。1回を投げ2奪三振、無失点に抑えた。

 緩急差40キロのメリハリは相変わらずで、その上に「長く持つ。それも投球術」と、投球テンポにも大胆な変化をつけた。捕手の返球から投げ始めまで、最短で2秒891、最長で14秒509。11秒618の時間差で、打者を焦らせたり、じらしたりと惑わせた。「順調。カーブは止まる感じがある。もっと直球の強さを高めていきたい」と自分の流儀を磨き上げてWBCに向かう。

 覚悟も定まってきた。抑えを務めた第3回大会の台湾戦。9回に登板し、陽岱鋼のバント飛球に敢然とダイビングキャッチした。「シーズン中なら、しっかり落としている。勝つために、勝手に体が動く。特に抑えは1つのアウトに必死。また飛ぶのではないか」と、同じ修羅場が来れば再び身をていするつもりだ。「日本代表の重み、責任感を感じている。野球の素晴らしさ、強さを見せていけたら。必死に戦います」。侍メンバーにふさわしい心持ちを説いた。【宮下敬至】