土俵に上がると、会場内は「貴景勝」の名前が書かれた薄いブルーのタオルで染まる。準ご当地場所で大関とりの貴景勝。実力はもちろんのこと、人気もうなぎ上りだ。エディオンアリーナ大阪では相撲グッズの売店が全部で7店。しこ名が書かれたタオル、ボールペン、キーホルダーなど…全ての売店で貴景勝関連のグッズが売れ行き1位だ。

特にタオルは応援グッズの中でも花形になる。最も規模の大きい2階の売店では、1日200枚以上を入荷して、そのうち半数以上が貴景勝のタオルだという。女性販売員は「新しく届いたなと思ったらすぐになくなる。圧倒的1番人気です」と明かした。

広告塔としても台頭しつつある。力士を指定する懸賞も初場所前の58本から約4倍の約250本で全体トップ。「甲子園記念館」で貴景勝に懸賞を出した阪神電鉄では、大相撲に懸賞を出すのは初めての試みという。同社広報部は「プロモーションの一環として出しました。貴景勝関は阪神地域に位置する芦屋市出身。甲子園と大相撲は長い歴史という意味でもつながりがあるので」と説明した。ちなみに春のセンバツ甲子園は春場所14日目の13日に開幕する。球春到来が先か、昇進当確が先か。【佐藤礼征】(ニッカンスポーツ・コム/バトルコラム「大相撲裏話」)

ファンにサインする貴景勝(撮影・清水貴仁)
ファンにサインする貴景勝(撮影・清水貴仁)