元プロ野球選手の野村貴仁氏(47)が12日、東京ドームシティーホールで開催された総合格闘技大会「REAL5」のリングに立った。

 5試合目と6試合目の間に呼び込まれると、格闘家たちが戦う金網ケージの中に入り、周囲に5回、礼をした。一部ではこの日、格闘家デビューするのでは? と報じられていたが、野村氏は「プロの格闘家を尊敬している」と言い、試合はしなかった。

 ただ「プロ野球の選手になれないと思ったから、格闘技をメーンでいこうと考え、練習をやっていた」と語り「俺は(空手の)新極真会やから」と格闘技経験を強調。その後、実演するようあおった司会を軽く攻撃し、和田良覚レフェリーが持つミットに蹴りも入れて見せた。

 また「10年前、悪いことをした時に、あるところに行ったら、ものの見事に断られた」と吐露。06年に覚せい剤取締法違反容疑で逮捕され、懲役1年6月、執行猶予3年の有罪判決を受けた後、格闘家デビューに動いたことを明かした。

 主催者側によると、野村氏が格闘家デビューするとの一部報道を受け、かなりの数の対戦オファーがあったが、その多くが冷やかしだったという。一方で野村氏も「プロをなめたらいかん」と、プロの格闘家との対戦は考えていないことから、一般から対戦相手を公募すると電撃発表した。

 野村氏は「プロを気取ってるヤツなら、パンと勝てるよ。でも、新極真会のメンバーだから変なことしたら破門される」と苦笑した。客席からは「清原!!」と、覚せい剤取締法違反罪で懲役2年6月、執行猶予4年の有罪判決を言い渡された清原和博元選手(48)との対戦を期待する声も飛んだ。