ボクシングのIBF世界ミニマム級タイトルマッチ(23日、大田区総合体育館)で世界初挑戦する同級9位京口紘人(23=ワタナベ)が「愛称変更」を願い出た。19日に都内のジムで練習を公開。ジムの先輩で前WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者内山高志の「KOダイナマイト」にちなみ「リトル・ダイナマイト」と呼ばれてきたが、「『ダイナマイト・ボーイ』でお願いします」。軽量級では際立つKO率約86%の強打ゆえの呼び名だが、理由を聞かれると、「下ネタみたいと言われて…」と照れ笑いした。

 本人も気付いていなかったが、周囲にそう感じる人がいた。「急に恥ずかしくなった」。リトル…。人の解釈はさまざまだが、「確かに小さいダイナマイトだと爆竹みたいで威力に欠けるとも思っていた」と世界王者になる前に決断した。

 王者ホセ・アルグメド(メキシコ)に勝てば、プロデビュー戦から1年3カ月6日で世界ベルトを手にする。これは井上尚弥の1年6カ月2日を抜き、日本人最速記録。減量まっただ中のこの日は、中学で教えを受けた辰吉丈一郎から当時もらった「Joe」のロゴ入り練習着で体を動かした。あと4日。「ジョーちゃんみたいにKOで勝ってチャンプになります」と大爆発を誓った。【阿部健吾】