WBCバンタム級1位ルイス・ネリ(22=メキシコ)が同級王者山中慎介(34=帝拳)を4回TKOで下し、王座を奪取した。

 序盤から左フックなどで確実に相手の顔面を捉え「山中の左を交わすことに成功した」と3回終わりに勝利への手応えをつかんだ。4回の連打で王者を沈め「大変幸せ。世界チャンピオンになる夢がかなった。必ずKOしないといけないと思っていた」と振り返った。

 山中による“神の左”のダメージは確かにあったという。「何発かの本当にいいパンチが私の調子を崩した。4、5回、強いパンチが入った。左フックで(右脇腹が)痛い」。それでも常にプレッシャーをかけ続け、無傷の24連勝(18KO)を飾った。

 今後については「絶対的な強さを持ったチャンピオンになりたい。無敗のまま引退したい」とニッコリ。最後には「また日本で(試合を)したい。日本は衛生的で、食事もおいしかった。日本のメディアのみなさんにも感謝しています」と右手を差し出し、報道陣1人1人と握手をするナイスガイぶりを発揮していた。